ネットを活用した最強の勉強法 現代文の勉強法 講師 高橋 廣敏

ネットを活用した最強の勉強法 現代文の勉強法 講師 高橋 廣敏
02

予習と復習の方法

02-A予習の方法

現代文は予習中心と述べました。では、予習で一番大切なことは何か。それは、論理的に考えて自分なりの答えを出すことです。なぜその答えになるのか、根拠を明確にする必要があります。感覚で答えてはいけません。

感覚で答えている人の場合、答えがあっていても、間違っていても、なんとなくということになります。現代文で伸び悩んでいる人の多くは、感覚で答えている人です。

なぜ、感覚に頼るのか、それは、わからないからかもしれません。本文がわからないし、選択肢の文章もわからない。また、なぜわからないのかもわからないというときに、感覚に頼るのだと思います。あるいは、選択肢を2つまではしぼれたけれども、その2つのどちらが正解かわからないというとき、なんとなく感覚で選ぶということもあるでしょう。

それでも、感覚で答えるのは、絶対にやめるべきです。自分なりに、なぜその選択肢を選んだのか、なぜそのような記述解答を作ったのか、根拠を意識する必要があります。自分なりに根拠があれば、間違った理由がわかります。間違った理由が、語彙力不足なのか、本文の読解ミスなのか、選択肢の文章の読み間違えなのか、自分の問題点がわかれば、問題の解決が可能です。でも、なんとなく感覚で答えた場合、原因も解決策も見つけることができません。それが伸び悩む理由です。

予習の答えが全問正解である必要はありません。間違っても、かまいません。その原因を解明し、同じミスをしないようにすればいいだけです。わからない原因を解明するためにも、予習では、時間をかけて自分なりに論理的に思考して答えを出しておくべきです。

GOOD
  • 論理的に根拠を
    明確にして
    答えを決める
  • ミスの原因がわかる
  • 対策できる
  • 伸び続ける
BAD
  • 感覚的に根拠が
    不明なまま
    答えを決める
  • ミスの原因が不明
  • 対策できない
  • 伸び悩む

現代文に時間をかけて、量はこなしているのに伸び悩んでいる人の多くは、感覚に頼っている人です。予習のときには、論理的に考え、根拠を明確にしつつ解答を作成するようにしてください。

以前、N予備校の授業中にこのような話をしたとき、それでも、自分の感覚を捨てきれないし、感覚に頼ってしまうというコメントが来ました。では、そのような人の場合、どうすればよいか。答えは、「感覚を磨く」ではありません。「感覚と論理の一致を目指す」のが、正解です。感覚と論理がずれているということは、言い換えれば、右脳の判断と左脳の判断がずれているということです。反対に、右脳の判断と左脳の判断が一致したとき、本当にすっきりするのではないでしょうか。それは、たとえばスポーツで、理にかなった体の動きをしているとき、感覚的にも気持ちがいいという経験と似ています。

したがって、大切なのは、論理的に考えることから逃げないことです。

02-B復習の方法

現代文は、予習中心の科目ですが、復習も必要です。復習で大切なのは、正解の場合は、正解に至るプロセスを確認すること。不正解の場合は、なぜ、間違えたのか、ミスの原因を認識し、同じようなミスをしないようにすることです。

ミスをした場合、いろいろな原因が考えられます。本文の内容自体がわからなかったのか、選択肢の内容がわからなかったのか、語彙力不足なのか、読み間違えなのか、たとえば、指示語の指示内容を押さえていなかった、あるいは、指示語の指示内容を取り違えていたということもあるでしょう。

ミスの原因がわかれば、同じミスをしないように対策することが可能です。語彙力不足の場合は、その言葉の意味を覚えたり、さらに語彙力を増やしたりする必要がありますし、読解ミスの場合は、自分の読み方を確認する必要があります。本文の内容はわかっていたのに、設問で間違った場合は、解き方を確認しましょう。

N予備校の現代文の参考書には、読み方の方法=Strategyと解き方の方法=Tacticsが、のっています。StrategyもTacticsも一種の道具です。それらの道具を方法論として身につけることによって、同じミスは防ぐことができます。

復習の目的は、本当にわかる。そして、できるようになることです。なんとなくわかったつもりではいけません。さらに言えば、その問題の内容、および、なぜその答えになるのか、それを友達に説明できるようになれば、完璧です。

GOOD
  • 本当にわかる
  • できるように
    なる
  • 誰かに
    説明できる
  • 伸び続ける
BAD
  • わかったつもり
  • できるように
    ならない
  • 説明
    できない
  • 伸び悩む

誰かに説明するというのは、ほとんどの受験生がやっていないことです。みんながやっていないことだから、自分もやらないのではなく、誰もやっていないことだからこそ、自分はやってみるという発想もありだと思います。

TOP
01BACK
03NEXT

最強の勉強法TOP