ネットを活用した最強の勉強法 化学の勉強法 講師 節田 佑介

ネットを活用した最強の勉強法 化学の勉強法 講師 節田 佑介
02

高みを目指す受験生のための勉強法

02-A理論分野

<4月〜夏>
始めは「セミナー化学」や「リードα」などを利用して、基本重要問題の演習・解答を繰り返します。「セミナー化学」くらいの簡単な問題をしっかりと解答できるようになることが受験生としての第一歩です。できる受験生ほど基礎がしっかりとしています。まずは、易しすぎると感じるかもしれませんが、「セミナー化学」くらいの問題集を数周繰り返しましょう。そして、N予備校の生授業や問題集の解説と比較して、自分なりの解法と授業での解法の違いを認識し、より良い解法に修正していくようにしましょう。答えが出ればよいのではなく、「一番短時間で解ける解法」に直していくことが大事です。「医学部の化学理論編」では、標準~発展レベルの入試の典型問題をまとめていますので、より良い解法を学ぶには最適だと思います。

<秋〜受験直前>
「セミナー化学」などを繰り返すだけ繰り返したら、より難しい問題を、時間を気にせずに思考しながら解答していく練習をしましょう。大阪大学・京都大学・東北大学・慶應義塾大学理工学部、薬学部の問題は、理系としての実力アップに非常に役に立つ問題なので、過去問を問題集のように利用すると良いでしょう。化学では志望大学の過去問は試験の1か月前から始めるので十分です。ですから、国公立大学志望の受験生であれば、12月中は共通テストの演習、共通テストが終わってから志望大学の過去問演習という順番になります。私大志望の受験生は12月に入ってから、志望大学の過去問をいろいろ解いてみるとよいでしょう。ただし、化学の入試問題は、大学によってそれほど特色のある問題はありません。そのため、有名な典型問題を幅広く解いたことがある、という状態にしておくことが重要です。

02-B無機分野

理系の受験生にありがちですが、「覚えなくても大丈夫だろう」と思っている受験生が多数います。入試は、受験勉強というそれまでの準備を披露する場なので、答えがわかっていることは、さらっと答えられるようにしておくことが大事です。無機化学の場合、『化学反応式』は答えが決まっていますから、しっかりと暗記しているくらいになっている方が良いと思います。私は、受験生の化学の偏差値を推測するときに、化学反応式を短い時間でどれくらい書けるかで判断します。試験の偏差値は難しい問題を解けるかではなく、より基本的な内容をしっかり解答できるかで決まります。基本を疎かにしないような学習をしてください。化学マスターを目指す人は、化学反応の起きる理由や反応の原理を中心に学習することが重要です。

02-C有機分野

化学マスターを目指す受験生であれば、有機化合物の名称、構造式、反応の種類については、ある程度しっかりと定着していると思います。それではその後に必要なことは何でしょうか。まずは、それぞれの反応の原理を理解しているか、です。これは大学での有機化学の基礎にもなるので、参考書や大学の教科書を利用して高みを目指した学習をしてみるのもよいかもしれません。次に、「有機化合物の元素分析と構造決定」の問題を解答できるか、です。これは有機化合物の知識が定着した段階で、より多くの演習をこなすことで解答力が養われます。また、有機化合物の構造を推測するコツを理解することも重要です。他にも、「高分子化合物の計算問題」、「有機化合物の立体構造」などが化学マスターへの道には必要になってきます。これらの学習には、実は教科書の内容では不足しており、また市販の参考書でもなかなか良いものがありません。そのために私が執筆したのが「医学部の化学有機演習編」です。有機化学の演習と解法のコツを中心とした参考書なので、有機化学に自信がある受験生、医学部や薬学部を志望する受験生には必ず役に立つことでしょう。

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