ネットを活用した最強の勉強法 世界史の勉強法 講師 茂木 誠

ネットを活用した最強の勉強法 世界史の勉強法 講師 茂木 誠

これから山に登る。どの山に登るのか? 近所の小山か? 富士山か? エベレストか? ルートは? 装備は? 登山には入念な準備が必要だ。何も決まらず出発すれば、遭難することもある。これは、「受験世界史」の山頂へ立つための道しるべである。

目次

  1. 01はじめに
  2. 02実際の世界史勉強法
  3. 03おわりに
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はじめに

世界史で大学受験をしようと決意したあなた!

正解です。これほどおもしろい教科を、私はほかに知りません。受験の道具としても使えるだけでなく、世界に通用する大人としての「教養」が身につき、一生の宝となるからです。

高校の世界史は、「世界史A」と「世界史B」とに分かれています。

「世界史A」は週2コマくらいで近現代史(大航海時代から)を中心に扱う科目です。理系コースの学生などが、最低限度の世界史を身に付けるために設置された科目です。

「世界史B」は週4〜8コマくらいで、古代から現代までをガッツリ扱う科目です。大学入試の科目になっているのは「世界史B」が大半ですので、以下のお話は「世界史B」での受験を前提とします。

01-Aセンター試験対策

日本で一番、受験者数が多いのがセンター試験です。国公立大学の一次試験で必修となっているほか、私立大学でもセンター試験で受験できる大学が増えています。

センター試験の「世界史B」は、10年前に比べると、はるかにやさしい問題になっています。少子化で受験生が減り、平均点がどんどん下がってしまうので、平均点を維持するために問題を簡単にしなければならないのだと思います。

でも安心しないでください。そもそも簡単なのですから、センター試験は7割以上とれて当たり前なのです。センターで半分しかとれないなどというのは論外です。文系で中堅私大を受けるのなら、最低でも7割とれることが必要です。早慶や国公立大を志望するなら、9割以上取りたいですね。

要は教科書の太字レベルの基本語句をマスターすることです。具体的な勉強法はあとで説明しますが、一問一答の練習や、過去問の演習を徹底していけば、9割以上取ることも夢ではないのがセンター試験なのです。

N予備校アプリの問題集「世界史スタンダード」は、単元別のセンター問題集です。内容はほぼ同じですが、紙の本としては、『センター試験世界史Bの点数が面白いほどとれる超重要問題の解き方』(KADOKAWA)があります。

01-B中堅私大(GMARCH・関関同立)対策

私立大学の難易度はピンからキリまであります。中堅以下の私大がセンター試験と同じレベル。上位校のGMARCH、関関同立あたりですと、センター試験よりは少し難しい問題を出しています。この部分についてはセンター対策に加えて、受験する大学の過去問を数年分、解いておく必要があるでしょう。

学部ごとに入試問題が異なる場合は、自分が受験する学部だけでなく、関連学部の入試問題も解くことをお勧めします。

関連学部とは?

  • ・人文系科学——文学部、外国語学部、人文学部、教養学部
  • ・社会科学系——法学部、経済学部、経営学部、商学部、社会学部

という大きなまとまりがあります。

たとえば法学部を受けるのなら、経済学部や商学部の入試問題も解いておくべきだ、ということです。

01-C難関私大(早慶上智)対策

早慶上智レベルの難関私大は、学部にもより格差がありますが、6~8割がセンターレベルの基本問題。残り4〜2割が教科書にも載っていない様な難問か、あるいは論述問題です。

難問というのは、たとえばこういう問題です。

慶應義塾大学の問題(2016 法学部)

空欄に入る最も適切な語句を語群より選びなさい。イギリス東インド会社は、1757年にフランスと協力したベンガル太守軍を破ると、1764年には   の戦いでムガル皇帝、ベンガル太守などの連合軍に圧勝し...

解答:ブクサール

1757年のプラッシーの戦い7は教科書太字レベルですが、1767年の「ブクサールの戦い」は頻度0。どの教科書にも載っていません。こういう知識を平然と出すということは、出題者は高校教科書なんか読んでいない、ということです。

「大変だ、ブクサールの戦いも覚えなきゃ!」と覚えたとしても、同じ問題が出ることはまずありませんので、徒労に終わります。こういう悪問は無視してかまわないのですが、気になるようなら、いつも使っている教科書や用語集の該当ページに付箋を貼って、「ブクサールの戦い(2016慶應法)」と書いておけばいいでしょう。ごくまれに他の大学・学部で出題されることもありますので、それを見つけた時には、ちょっとした勝利感を得られるでしょう。

次に論述問題です。早稲田の法学部、政経学部、商学部、慶應の経済学部では、論述問題が必ず出題されます。しかし問われている知識はセンターレベルの基本語句である場合がほとんどです。センター対策の勉強は、難関私大の論述対策に直結する、ということです。

実際の問題を見てみましょう。ロシア革命に関するセンター試験の問題と、早稲田の論述問題です。

センター試験の問題(2015)

ロシア革命について述べた文として誤っているものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。

  • ① 「土地に関する布告」が採択された。
  • ② キール軍港での水兵反乱が、革命のきっかけとなった。
  • ③ レーニンが、「四月テーゼ」を発表した。
  • ④ ケレンスキーが、臨時政府の首相となった。

正解:②
キール軍港の水兵反乱(1918)は、ドイツ革命のきっかけ。

この問題を解くのに必要な知識は、土地に関する布告⑤、キール軍港の水兵反乱⑦、レーニン⑦、四月テーゼ④、ケレンスキー⑥、臨時政府⑦、です(丸数字は教科書掲載頻度)が、いずれも教科書で太字レベルの基本語句です。

早稲田大学の論述問題(2014 早稲田・政経学部)

四月テーゼにおいて、レーニンは三月革命後に発生した状況のどのような点を批判し、革命の方針としてどのような主張を行ったのか、120字以内で述べよ。その際、ブルジョワジー、プロレタリアート、ソヴィエトの3つの言葉をすべて必ず適切に用いること。

解答例:
ブルジョワジー代表の立憲民主党が主導権を握る臨時政府が、第一次世界大戦を続行していることを批判した。革命の方針として、臨時政府の不支持、帝国主義戦争反対、プロレタリアート代表のソヴィエト政府が全権力を握ることを主張した。

必要な知識は、三月革命(露暦二月革命)⑦、立憲民主党③、臨時政府⑦、四月テーゼ④、「全権力をソヴィエトへ」④、です(丸数字は教科書掲載頻度)。

どうですか?そっくりでしょう。

私立大学の受験生にはセンター対策に加えて私大対策の問題集をやってもらいます。N予備校アプリの問題集「世界史ハイレベル」は、単元別の私大問題集です。早慶上智を中心にGMARCH、関関同立レベルの正誤問題を集めてあります。

01-D国公立2次試験の傾向は

国公立大学は、一次試験としてセンター試験が必修なので、ここでコケると、そもそも二次試験に進めません。

センター試験がマークシートの正誤文選択形式なのに対し、二次試験は「○○字以内で答えよ」という論述形式になるのです。これはこれで別の対策が必要になってきます。

ところが二次試験で問われる知識というのは、分量も深さもセンター試験とまったく変わらないのです。

やはりセンター対策の勉強は、国公立二次試験の論述対策に直結する、ということです。

実際の問題を見てみましょう。先ほどと同じく、ロシア革命に関する東大の二次試験の論述問題です。

東京大学の論述問題(2015 二次試験)

1905年に起こった第1次ロシア革命において、自由主義者による改革要求に対して、皇帝ニコライ2世はどのように対応したか。皇帝が発した文書の名称に触れながら、2行以内で説明しなさい。

解答例:
自由主義者ウィッテが起草した十月宣言で、憲法制定とドゥーマの開催を公約する一方、労働者代表のソヴィエトを弾圧した。(57字)

必要な知識は、十月宣言⑤、ウィッテ⑤、ドゥーマ(国会)⑥、ソヴィエト(評議会)④、です(丸数字は教科書掲載頻度)。

最難関校とされる東大の二次試験でも、実際に問われている内容はセンター試験レベルの基本語句であることが、おわかりいただけたと思います。

あなたがどの大学を受験するにせよ、まずはセンター試験で必要な基本語句をマスターすること。これが絶対条件となるのです。

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