ネットを活用した最強の勉強法 化学の勉強法 講師 節田 佑介

ネットを活用した最強の勉強法 化学の勉強法 講師 節田 佑介
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N予備校アプリを利用した勉強法

N予備校の化学の問題集のカリキュラムでは、理論化学の分野で全28回、有機無機化学の分野で全30回、合計58回になっています。化学は他の科目、教科と比べても非常に範囲が広く、学習に時間がかかることが予想されると思います。実際に、理系の受験生は英語・数学の次に化学に学習の力を入れることになると思います。

ただし、「化学基礎」の範囲は、問題集だと第1回~14回(「電池の原理」まで)、生授業では第1講~11講(4月~7月初め)であり、化学全体から見るとかなり分野が限られています。単純に分量の問題から見ても、文系の受験生には「化学基礎」がおすすめであることがわかると思います。

「化学基礎」の授業は、〈理論化学〉第1回~第14回までになります。第14回の“電池”の原理については化学基礎の範囲内ですが、電気量を用いた計算などは「化学」の範囲になり、範囲の区切りが曖昧な部分なので、注意してください。N予備校の生授業では、4月~夏までで学習が終わります。4月から学習を始めて、夏以降は演習に充てるのもよいですし、夏以降にアーカイブで一気に学習するのもよいでしょう。ですが、基本計算の方法などを疎かにしないで、特に文系の受験生でも、自分で計算して、自分で解答を導ける練習を繰り返してほしいと思います。

03-AN予備校アプリの構成

N予備校アプリには、2つの柱があります。「問題集」と「生授業」です。化学は内容が多いため、〈理論化学〉と〈有機無機化学〉の2本立てに分割していますが、理系の受験生はどちらも必要になります。化学が非常に苦手なんです…、まったくの未履修なんです…、という人は、まずは〈理論化学〉を優先して学習を進めてください。ただし、一年間で化学の受験勉強を終わらせるためには、どうしても時間がかかるので、化学の勉強時間が十分に取れるように計画してください。

03-B「問題集」

「問題集」は、主に自習用教材(参考書+レベル別問題)になります。レベルには、「ベーシック」・「スタンダード」・「ハイレベル」の3レベルがあります。共通テストや標準的な入試に向けては、「ベーシック」と「スタンダード」があり、「ハイレベル」はかなり難度が高い大学の入試を想定しています。

「ベーシック」は初学者向けの一問一答形式の知識の確認問題が主になります。計算問題の分野では、基本計算を繰り返すような形になり、移動時間や休み時間などの隙間時間に勉強できるような内容になっています。ただし、計算問題は答えが出ればそれでいい、ではなく、どのような解法があったのか、自分の解法は望ましい解法だったのかどうかを、解説や参考書と照らし合わせてよく確認してほしいと思います。そして、重要なことですが、オリジナリティーのある解法もよいのですが、私がなぜその解法をしないのかを考えてほしいと思っています。私が重要視しているのは、スタンダードな解法ではなく、「効率」と「再現性」、そして「いつも同じ解法で多くの問題を解ける」ことです。

受験勉強は、試験に向けた準備期間です。常に、本番の試験の問題をどう解くのかを念頭に入れ、この問題が解ければいいや、正解したからいいや、ではなく、最後の試験でミスが出ないような準備をしなければいけません。時間のかかる解法もよくありません。もし、私が数分で解答する問題を5分、10分とかけて解いているということは、受験勉強の時間自体も2倍、3倍必要になるからです。自分のやり方を、必要に応じて、私の解法に合わせて修正していく、これが受験勉強としての近道です。

「スタンダード」は、実際の入試問題をN予備校アプリの選択問題の形式に修正したものです。共通テストを始め、受験生には「スタンダード」の問題を何度も繰り返してほしいと思います。「スタンダード」の問題を完璧にマスターすることで、大半の私大、国公立大をクリアーする内容を盛り込んであります。問題は、共通テストや二次試験を意識しているので、学習にはPCやスマホと同時に、実際に手書きのノートを作成するような形で学習を進めていくとよいと思います。自分が間違えた箇所を、参考書とリンクさせるような自分なりの学習ノートを作っていくと、わかりやすい学習ができると思います。

「ハイレベル」は、応用力を問われるような問題を通して、化学マスターへの高みを目指すための問題です。“アレニウスの式”や“チャージバランス”のような、一般的な受験勉強ではあまり馴染みがないような問題にチャレンジしていきます。化学の入試では、初見の問題か既知の問題かで、正答率に格段の差が出ます。N予備校の問題集は、入試でのリスクを小さくするため、可能な限り多くのパターンの問題を解いておくことを中心に考えています。

03-C「生授業」

化学で重要なのは、「化学的な考え方」と「基本計算の方法」です。そのため、予習段階で「ベーシック」や「スタンダード」の問題を解いてから授業に臨める生徒は、自分の解法との違いや化学反応の基本原理を理解するために授業を利用してください。そして、予習段階やこれまでの学習で生まれた疑問の解決の場にしてもらうとよいと思います。N予備校の良いところは、実際に講師に質問ができ、コメントによって、授業の流れを生徒側がある程度作れるところです。授業内容が発展分野まであるときに、難しい内容だったとしても生徒全員で取り組もう!という気持ちになって学習するのは、非常に効果が高いことだと思っています。

化学をこれから学習する人、予習段階で「ベーシック」の問題も解けなそうな人は、「生授業」に参加することから始めましょう。「生授業」では、化学を学習するために必要な内容から始めます。あくまでも学習は自分でするものですから、「生授業」では、方針や方法、コツをお話しするようにしています。ただし、「生授業」を聞くだけだったり、アーカイブで聞き流しているだけだったりするようだと意味がありません。「生授業」は、問題集を自学していくための灯台のようなものです。行き先を指し示しますが、進めていくのは自分の力です。映像授業を聞いているだけで成績が上がるという幻想は捨てましょう。自分が学習することが自分の成績を上げるための最良の方法です。

「生授業」が終わったら、それに対応する回の「問題集」をベーシックから復習してください。そして、ベーシックを反復しつつ、スタンダードの問題が自分で解けるようになるまで何度も繰り返してください。余計なことには手を出さなくても大丈夫です。

そして、苦手な人ほど、わからないことや疑問に思ったことがでたら、Q&Aでどんどん質問してください。化学は一人で学習するのがとても難しい科目の一つです。解き方、考え方、他の意見を参考にすることで、急に理解が進むこともあります。また、他の人の質問に答えることで、自分がわかっていないところに気が付くこともあります。サイエンスは議論と閃きによって発展してきたのです。

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