ネットを活用した最強の勉強法 英文読解の勉強法 講師 中久喜 匠太郎

ネットを活用した最強の勉強法 英文読解の勉強法 講師 中久喜 匠太郎
03

精読に関する学習法

03-A先生、「精読」って何ですか?

BSISIIHIHII

この「精読」って言葉は人によって使う意味がずいぶん異なりますね。ある人は「和訳」のことを意味したり、またある人は「じっくり読む」だったり、人によっては「SVやカッコや矢印を書き入れながら読む」だったり。「国立志望には大切で私大志望にはどうでもいい」なんて言う人も。なので、僕の「精読」をしっかり説明しますね。とても大切なのでしっかり読んでください。

精読の学習というものを簡単に説明すると「一文を読む精度と速度を上げる学習」です。
なので、私大志望の人には不要などというものでは決してありません。受験生に限らず英語を読もうとする全ての人が取り組むべき学習です。

では何をすればいいのでしょうか。ただ毎日英文に触れればいいのか。難しい英文を辞書を引きながら読めばいいのか。ひたすら和訳すればいいのか。僕の答えはノーです。

「読解のための英文法」をN予備校の僕の授業の中で共に学んでいきましょう。

英文法というものは文法問題を解くために必要であるだけではありません。学者がこしらえた役に立たない屁理屈でもありません。英文を読むために用いるべき、極めて実践的な「道具」です。

しかし、この道具を独学で身につけるのは非常に難しい。不可能であるとは言いませんが効率的であるとは言えません。現に僕も大学を卒業してから独学で英語の学習に取り組みましたが、精読というものについてそれなりの理解と自信を得るのには数年間の時間が必要でした。

でも、苦労したからこそ僕には日本人がつまづきやすい箇所、抱えやすい誤解、それを突破する切り口がわかります。その全てをN予備校の授業でわかりやすくお伝えします。共に学んでいきましょう。特に「スタンダード」の生授業でこの「読解の英文法」を網羅的に扱います。ベーシック、ハイレベルに該当する人もぜひ視聴してください。

03-B私大志望なのに和訳は必要?

BSIIHII

よくもらうんですよ、この質問も。答えます。「必要です。ただし、一定のレベル、一定の時期まで。」

精読力を磨く上で和訳は極めて重要な訓練です。和訳を通して英文の構造と真摯に向かい合うことによって英文の構造やしくみが意識化されて、書き手が込めたメッセージを正確に把握することができるようになります。現に過去の私大志望の生徒達からは「和訳の訓練をしっかりすることで、長文で述べている内容がはっきりわかるようになった」という声を非常に多く聞きます。(逆に言えば、和訳の訓練をしない状態の「読み」がいかにあやふやなものかもわかりますね。)

ただし、条件が二つつきます。

① 上位国公立、具体的には京都大、大阪大などで問われるような難解な英文の和訳は不要

上位国公立の下線和訳問題は非常に難解なものが多く、英文の構造や文脈に腰を据えて向き合わないと和訳ができません。もちろん上位私大でもこのような文に出会うことはありますが、読めればいいだけであって訳までは求められません。私大志望のあなたが和訳をする目的は「和訳問題の得点を向上させること」ではなく「英文の構造としくみを意識化すること」です。そう考えると、過度にレベルの高い和訳問題に取り組む必要はあまりない、と言えますよね。

② 入試が近づくにしたがって和訳学習の頻度を下げていく

繰り返しますが私大志望のあなたにとっての和訳学習は手段であって目標ではありません。私大では和訳が問われることがほとんどない以上、入試直前期まで過度な和訳の勉強を続けるのは賢策ではありません。入試が近づいてきたら基本確認のための和訳程度にとどめるようにしましょう。

03-C写生大会しましょう!!!

SIHI

僕の生授業では難解な文の構造を電子黒板で明確に示します。この「構造図」を見てなるほど!ボタンを押すだけでなく、あなた自身の力でこの構造図を再現してみましょう。「意識化」のための大切な訓練です。

  • ① 授業中に示した構造図をスクショしたものと、何も書いていないノートを用意する
  • ② ノートにその英文を書き写す(←写生大会)
  • ③ スクショした構造図を見ながら S,V や( )などの記号を書き写す。その際必ず語順通りに、授業でのポイントを思い出しながら書き写すこと。こうすることで語順通り英文の構造をつかむ意識をつくります。
  • ④ 数日たったら今度は、構造図のスクショを見ないで、自分の力だけで同じ図が書けるかどうか確認しましょう。書けていれば、僕と同じ考え方をたどってその英文の構造がつかめています。書けなかったポイントは再びスクショを見て確認しましょう。
授業の構造図通りに本文だけを紙に書き写す。
授業内容を思い出しながら構造図も内容を語順通りに(←ここ大切)書き写す。
語順通りに書き写す。授業中の音声情報も積極的に書き入れる。
あくまでも語順通りに。何度でも繰り返してください。

03-D英文中にSVOやカッコを書き入れるべきか

BSISIIHIHII

これもとてもよくもらう質問です。SVOなどの記号を書き入れたり、節を( )でくくったりしながら英文を読むのは〇か×か、という質問です。まず、こういった「〇か×か」という極論に逃げ込みたがるのが英語を学ぶ日本人のとても良くないところです(笑) それが何故必要なのか、何故不要なのかを考えた上で判断しましょう。
このような「書き込む」という作業は簡単に言えば「意識化」のためのものですね。ここが主語でここからここまでがこの名詞を修飾して、という英文の構造を目で見えるようにして意識に焼きつける、という作業です。そういう点ではとても意味のある作業です。
ですが、言うまでもなく実際の試験中に全ての英文にこんな記号を書き入れながら読むことは不可能です。最終目標は「何も書き入れずに語順通り正確に読み進める」です。なので、以下のように時と場面をわけてこの作業をとりいれましょう。

  • ・精読の学習をする時は積極的に書き入れる。ただし、書き入れずに読める、訳せるのならばそれでよい。
  • ・長文を読む時は書き入れることを避ける。

03-E「動詞ノート」を作ってみませんか?

SISII

英語を支配するのは言うまでもなく動詞です。動詞は様々な文型で用いられ、様々な前置詞を伴い、それによって動詞自身の意味も変わってきます。こういった動詞の「形」をマスターするのが英語学習のスタートでもあり、ある意味ゴールでもあります。

ところが、動詞の形を例文なしで覚えるのは非常に効率が悪く、苦痛を伴うものでもあります。例えば、文なしでいきなり「talk O from ~ing は『O に~させないように説得する』だからな、覚えろよ~」と言われてすんなり頭に入ってきて、その知識がいつまでも持続する人は(一部の天才を除き)ほぼ皆無でしょう。動詞は「文の中で覚える」が理想です。

そこで、ぜひ「動詞ノート」を作ってみてください。文中で出会った動詞達の中で、自分が知らなかったものを書きためてストックしていくためのノートです。

  • ・ノートは見開きで用いる
  • ・左ページに動詞の形を整理する
  • ・右ページにその動詞に出会った時の文と訳を書き写す


こうしてストックしていけば、自分が知らない動詞だけを集めた、自分専用の動詞例文集ができますね。そして、この例文集を日々読み返すこと。読み返すのはもちろん左ページではなく右ページです。英文を見て訳が言えるか(訳を書く必要はない)を日々確認しましょう。訳をマスターしてしまったら、訳を見て英語が言えるかにチャレンジしてもいいですね。

動詞ノート。
動詞ノート左ページ。動詞を用いる形と意味を整理します。
動詞ノート右ベージ。例文と訳を整理します。適切な文でなければ辞書の例文を引用するのもいいでしょう。
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