ネットを活用した最強の勉強法 英文読解の勉強法 講師 中久喜 匠太郎

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02

語彙に関する学習法

02-A語彙学習は単語集で? または文中で?

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「先生、単語は単語集で覚えるのと文中で覚えるのとどっちがいいですか?」に対する僕の答えは、おそらく皆さんが一番望んでいない答えです。「両方」です(笑)。

ただし、どちらにも長所と短所があるのでそこを踏まえた使いわけが必要ですね。

長所 短所
単語集 覚えるべき語に絞られている 記憶に残りづらく効率が悪い
文中 記憶に残りやすい 覚える必要のない語やもう覚えた語も含まれている
単語帳
長所 覚えるべき語に絞られている
短所 記憶に残りづらく効率が悪い
文中
長所 記憶に残りやすい
短所 覚える必要のない語やもう覚えた語も含まれている


というわけで、以下のように役割分担しましょう。

単語集…基本単語を中心に勉強する(特に動詞、形容詞、副詞)
文中…難単語(特に動詞、名詞)を覚え、超基本単語を確認する

大切なのは文中で超基本単語を確認すること。中学校レベルの単語はおそらく今あなたが使っている単語集には収録されていないはずです。例えば中3レベルの名詞desertの意味がわからない人は単語集ではその知識の漏れはカバーできません。文中で確認するしかないのです。ちなみに名詞desertは「砂漠」ですよ。

そして、動詞は単語集でも文中でもしっかり覚えていきましょう。特に、文中で動詞がどのような形で使われているかを確認することで、その動詞の生きた姿を見ることができます。単語集でpersuade O into ~ing「説得してOに~させる」という味気ないまとめを目にするだけでは印象に残りませんが、文中でThe policeman persuaded the burglar into releasing the captives.「警官は強盗を説得して、人質を解放させた」というドラマテイックな文に出会えば一撃で記憶できますよね(笑)

02-B単語集の選び方

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単語集には大別して二つのタイプがあります。

  • ① 重要度順に配列され、簡潔な例文が添えられているもの(代表例:ターゲット1900(旺文社))
  • ② 長文の中で覚えていくもの(代表例:速読英単語(Z会))


「先生どっちのタイプのほうがいいんですか?」私の答えは簡潔です。「自分がやりやすいほうを選びなさい。」単語集選びに大切なのは「相性」です。人の意見やネットの情報に流されず、自分にとって「これだ!」と思えるものを選べばいいのです。大切なのは何を使うかではなく、どう使うかです。この「どう使うか」については「短短反試」の項をご覧ください。

ですが、それぞれのタイプの特徴を踏まえると、このようなことは言えると思います。

  • タイプ①文脈がない→文脈など関係なく意味が言えねばならない語を覚える→基本語向き/動詞・形容詞・副詞向き
  • タイプ②文脈と絡めて覚えられる→文脈がないと覚えられない語を覚える→難単語向き/名詞向き

02-C単語は「意味が言えればいい」or「単語が書けなきゃだめ」?

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「先生、単語は日本語で意味が言えればいいですか、それとも英語が書けなければだめですか?」というおなじみの質問に答えます。

まず、覚える過程ではどちらも行いましょう。情報を記憶に定着させるためには五感をフルに動かしましょう。目で見る、手で書く、口から言う、耳で聞く。嗅ぐのと舐めるのは避けましょう。

そして最終的なテストの段階では…

チームB、SⅡは「英語を見て日本語の意味が言えればOK」
チームSⅠ、HⅠ、HⅡは「日本語を見て英語が書ければOK」

です。ただし、英作文がどれほど必要となるかによっても変わってくるので、参考程度に。

02-Dキーワードは「短短反試」

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単語集で単語を覚える効率を上げるためのキーワードです。「短い範囲」「短い期間」「反復」「試験」の頭文字です。

例えば2000語の単語集ならば「一日20個ずつ、100日で終える!」というのは完全にアウトです(笑)「100個を1週間で」というふうに、短い範囲を短い期間で覚えるように目標設定します。大切なのは「反復」です。月曜日は前半50個、火曜日は後半50個、水曜日にまた前半50個、木曜日に後半50個、金曜と土曜は100全体を繰り返す、といったふうに、この一週間の期間の中で決めた範囲を何度も繰り返し目を通し、記憶に定着させていきます。

そして最終日には必ず試験をします。ただし、合格点は100点ではなく95点程度にしてください。100点取らないと不合格!と厳しく設定してしまうと単語学習がつらくなりますよね。それに人間は忘れる動物です。今100個覚えていても3日後には必ずいくつか忘れています。だから最初から多少の漏れがあってもいいのです。しかし、自分が決めた合格点がとれるまでは繰り返しテストしてください。それが取れるまでは次の範囲に進んではいけません。

そして、範囲をどんどん進んでいくうちに昔終えた範囲の単語はどんどん忘れていきます。それでいいのです。むしろ、それが正常なのです。大切なのはこの「忘れ」をリカバーすること。範囲を3つくらい進んだら最初の範囲に戻り漏れのチェックをしましょう。忘れていた語をピックアップして集中的に覚え直す。このリカバーの作業を定期的に行うことで、単語集による語彙学習の効率は飛躍的に上がります。

02-E単語カードシャッフル

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「これ超重要語だから絶対覚えろよ!」と先生(あ、僕ですね)が言う単語とか「うううう、何度も見てるのに覚えられない…」という単語を集中的に覚えるためには、アナログだけど「単語カード」がいいですね、やはり。小さなカードの片面に語を書いて裏面に意味を書いて、数十枚がリングで一つにまとめられたあれですよ。メリットはいろいろあるけど、一番いいのはやはり「シャッフルできること」でしょうね。単語帳とか問題集だと単語や問題の並び順を変えられないから、出てくる順番で次は何となくあれだったかな、というふうに判断できてしまうよね。単語カードで毎日毎回シャッフルして、自分に試練を与え続けてください(笑)

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